日本皮膚悪性腫瘍学会
Japanese Skin Cancer Society
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理事長挨拶

日本皮膚悪性腫瘍学会理事長
大塚 藤男
筑波大学教授(皮膚科)
医学群長
 このたび、斎田俊明信州大学名誉教授(現在)の後任として日本皮膚悪性腫瘍学会の理事長をお引き受けすることになりました。日本皮膚悪性腫瘍学会は皮膚悪性腫瘍全般の研究・診療の発展を目的とする学術団体です。高齢化社会を迎えて皮膚の悪性腫瘍も増加の一途をたどっており、これに対応する本学会の存在意義が高まっていると言えます。
 本学会の前身は1985年(昭和60年)に発足しました「皮膚悪性腫瘍研究会」で、その第1回学術大会は同年6月16日、初代理事長を務められた川村太郎東大名誉教授を会長として東京プレスセンターホールで開催されました。翌年には早くも機関誌“Skin Cancer”が創刊されております。1987年の第3回学術大会時に「日本皮膚悪性腫瘍学会」と改称され、今日までこの名称を維持しています。初代理事長以後、石原和之国立がんセンター皮膚科医長(当時)、池田重雄埼玉医大教授(当時)、斎田俊明信州大学教授(当時)を経て、私へ引き継がれました。この間、2002年に、日本皮膚悪性腫瘍学会(理事長:斎田俊明信州大学教授)と日本皮膚リンフォーマ研究学会(代表世話人:瀧川雅浩浜松医大教授)とが合併し、新しい日本皮膚悪性腫瘍学会として皮膚悪性腫瘍の柱の一つ「皮膚リンパ腫」を対象疾患に加えて学会活動を進めることができましたのは本学会にとりまして大きな節目であり、発展の礎を形成したとも考えております。このように本学会は四半世紀の歴史とともに活動し、発展しています。
 先にも述べましたように、日本の人口構成の急速な高齢化や社会環境の変化により、これまで日本ではあまり経験されなかった各種の皮膚悪性腫瘍に頻繁に遭遇する時代を迎えています。まさに本学会が皮膚悪性腫瘍の診療・研究に係わる臨床医・研究者のみならず社会各層の皆さまと協力しつつ皮膚悪性腫瘍の克服に力を発揮すべき時代です。日本皮膚科学会は、本学会も協同する形で、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医のsubspecialityの専門医として「皮膚悪性腫瘍指導専門医」の認定を開始しています。悪性黒色腫、有棘細胞癌とその前駆症(日光角化症、ボーエン病)、基底細胞癌、乳房外パジェット病、皮膚リンフォーマ、血管肉腫、メルケル細胞癌、各種皮膚付属器癌などの皮膚悪性腫瘍を正確に診断し、適切に治療できる専門家集団が育成されつつあります。また、一般の悪性腫瘍の基礎・臨床研究の進展も著しく、皮膚悪性腫瘍も並行して大きく研究が進歩しております。治療に直結する、即ち新たな、より有効性の高い診断法・治療法の開発を進めることが学会にとっても大きな責務ですし、これまでにも多くの早期診断法が開発され、また適切な治療法の選択が可能になりつつあります。このような進歩を背景に、各皮膚悪性腫瘍の診療ガイドライン(日本皮膚科学会)が作られており、この方面の診療レベルの向上に大きく寄与するものと期待しています。
 学会の広報活動の一環としてホームページを開設しています。本学会の活動、入退会手続きなどをご案内するとともに、機関誌“Skin Cancer”の抄録や投稿規定などが閲覧できます。また、市民向けのページも設け、「皮膚がん」に関する啓発活動を充実する予定です。これを機会に各方面からのご意見、ご要望をお寄せいただければ幸いです。
 日本皮膚悪性腫瘍学会は、皮膚腫瘍学の研究の進展とその診療レベル向上のために、今後も最大限の努力を続けてまいります。何卒、格別のご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2009年(平成21年)8月1日
日本皮膚悪性腫瘍学会
理事長 大塚 藤男

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